変わってないようで変わってるブランディングのお話

コンセプト

日本にはロングセラーの飲料品がたくさんあります。ポッカコーヒー、三ツ矢サイダー、不二家ネクターなど。 ロングセラーの中でも、今回はポカリスエットのブランディングを見てみたいと思います。
ポカリスエットってヘンなネーミングですよね。発売から30年経つそうです。 ネーミングはブランドにとって大切ですが、今回はキャッチコピーの歴史のお話です。

●こんなに変わってきているキャッチ

ポカリスエットがはじめて発売されたのは1980年。スポーツドリンク市場が存在しない日本で、「いったいどんな飲み物なの?」と記憶されている方もいると思います。 そんなポカリスエットのキャッチコピーは、以下のように変化しています。
1980~1984 イオン飲料・アルカリ性
1984~1986 アイソトニックドリンク
1986~1992 イオンサプライ
1992~1998 フレッシュメントウォーター
1998~2002 ボディリクエスト
2002~ イオンサプライドリンク
「あ~そう言えばそうだった」と思われた方も多いと思います。長く売れ続ける消費材は自らコンセプトを作り出し、青いパッケージは変えずとも、 時代やニーズに合わせて少しづつポジションを変化させているのがわかります。 コカ・コーラも同じ手法で、ポジションチェンジを繰り返しています(昔「スカッとさわやか」→今「ハッピー」)。

●変わらないことが戦略

ポカリスエットが定期的にキャッチを変える訴求法に対して、同じ飲料でも日本酒の黄桜は、50年も前から一貫してカッパのキャラクターを使い続けています。 文明堂のカステラも10年くらい前までは、「♪カステラ一番、電話は二番~」というCMを放映していました。このように変わらないブランドもあります。 しかし訴求方法は異なっても、ポカリスエット、黄桜共に消費者に支持され続ける不変的な商品を販売し続けていることは一緒です。

●変わらざるをえない商品

ではなぜポジションを変化させることが必要なのでしょうか。それは「新発売なイメージ」が欲しいからです。 ポカリスエットが今も「イオン飲料・アルカリ性」で訴求していたら、中年層は囲えるかもしれませんが、若年層には見向きもされません。 商品自体を変えることはできないため、訴求方法を変えて「新商品」であることをイメージづける戦略が重要になります。 そのため定期的にポジションを変える必要があるのです。

●Googleウェブサイト オプティマイザー

御社製品も、時代のニーズや顧客のウォンツに合わせて、少しづつ変化させるのもよいかもしれませんね。ホームページでは、どちらの表現が効果的か? を測定できるツールがあります。Googleウェブサイト オプティマイザーといって、同じ商品訴求でもAタイプ、Bタイプと異なるデザインを公開し、 どちらが効果があるか測定できるツールです。例えばカステラも伝統と手づくりを重んじたオーセンティックなデザインと、 ファッション雑誌のようなお洒落でトレンドなデザイン、両方公開してどちらが売れるか?など比較できます。是非お試し下さい。 Googleウェブサイト オプティマイザーいいですよ。